ゼッケンに印刷って自分でできるの!?注意点と成功のコツ
スポーツシーンや学校行事、そして様々なイベントで欠かせない存在となっているゼッケン。時間がなかったり、安く抑えたいなどの理由で、「自分で印刷できたら」と思ったことはありませんか?
しかし、自分でゼッケン印刷を行う際には、いくつかの注意点やトラブルが潜んでいることを知っておかなくてはいけません。本記事では、ゼッケン印刷を成功させるためのコツと、避けるべきトラブルについて詳しく解説します。
ゼッケンの印刷内容
まず、ゼッケンの印刷内容にはどのようなものがあるのでしょうか。
例えば、スポーツ大会で使用する場合は、視認性を重視したシンプルなデザインが求められます。ナンバーやチーム名を大きく表示し、ゼッケンの色に対し鮮やかな色を使うことで、遠くからでもすぐに識別できるようにするのが理想です。また、フォント選びも重要で、読みやすく、太めのフォントを選ぶと良いでしょう。背中に名前を入れる場合もあります。
学校行事やPTA活動などの場合は、来訪者とスタッフを区別するためのウェアが必要。備品として管理使用されるため、密着性の高いTシャツよりもビブスが好まれます。少し遊び心を加えたデザインを取り入れるのも一つの方法です。例えば、学校のマスコットキャラクターやシンボルカラーを取り入れることで、統一感を持たせることができます。また、行事のテーマに合わせたイラストやアイコンを追加することで、参加者の気持ちを盛り上げることができるでしょう。ただし、過度なデザインはかえって見づらくなるため、バランスを見極めることが重要です。
企業のイベントやプロモーション活動で使用するゼッケンは、ロゴや団体名をしっかりと取り入れることが大切です。これにより、宣伝効果を高めることができます。不織布素材のゼッケンも使われることが多くあります。デザインに関しては、企業のブランドガイドラインに従うことが求められますが、その中でも工夫を凝らすことで、より魅力的なゼッケンを作成することができます。
企業のゼッケンについては下記ページもご参照ください。
ゼッケンの印刷手順と注意点
ゼッケンを自分で印刷するには、専用の熱転写シートを使うことをオススメします。コストを抑えることができ、難易度もそれほど高くないためオススメです。熱転写シートは家電量販店やWEBショップで売っているものを使用します。
それでは、ゼッケンの印刷手順と、自分で印刷する際の注意点を見ていきましょう。
ゼッケンの印刷手順
- ①専用の熱転写シートを購入する
- ②ゼッケンを購入する
- ③プリントするデザインデータを用意
- ④ご家庭のインクジェットプリンターで熱転写シートに印刷
- ⑤ゼッケンにアイロンで熱転写印刷する
自分で印刷する際の注意点
①専用の熱転写シートを購入する
家電量販店で購入する場合は、まずシートのサイズと値段と枚数をチェックしましょう。1枚当たりの価格が予算の範囲内かどうか、家庭のプリンターで出力できるサイズかどうかがポイントです。また、最初数枚はどうしても調整が必要となります。後々足りなくなる事態を防ぐためにも、数枚は必ず必要枚数よりも余分に買うようにしましょう。
そして、次に商品情報の中の注意事項を見ます。 熱転写シートの中には、「左右反転したデータをご用意ください」という注意事項のものがあります。その場合は、データ準備にひと手間必要となりますので、加工が苦手な人は左右反転が不要なタイプを選びましょう。
最後に、プリンターです。大半の熱転写シートはインクジェット対応になっていることが多いです。ご家庭のプリンターがトナープリンターの場合は、用紙が使えない可能性もありますので、かならずそちらもご確認をお忘れなく。
②ゼッケンを購入する
無地のゼッケンは、スポーツ用品店や手芸店で買うことができます。
ゼッケンには、不織布素材もの、ビニール素材のもの、メッシュ素材のものなど、色々な種類があります。11枚以上でしたら、pecheでもお買い求めいただくことができますので、こちらも一度チェックしてみてください。

③プリントするデザインデータを用意
次にデザインデータの作成です。デザインソフトウェアの一番のオススメは、Adobe PhotoshopやIllustratorです。しかし、高額なのと、一定のスキルが必要となるため、普段使っていない人には少し敷居が高いかもしれません。
そんな人には、CanvaやGIMP、Pixlrなど、直感的な操作で簡単にデザインを作成できるツールをオススメします。特にCanvaは、豊富なテンプレートや素材が揃っており、デザインのアイデアが湧きやすい環境が整っています。
画像が荒い場合は、解像度を高く設定します。原寸サイズで最低でも300dpi以上をオススメします。 ナンバーや文字、イラストの大きさは適正でしょうか。一度コピー用紙に印刷して壁に貼り、離れたところから視認性をチェックすることも大切な工程です。
④ご家庭のインクジェットプリンターで熱転写シートに印刷
熱転写シートの表裏に注意しながら、いよいよ印刷に入ります。熱転写シートの取扱い説明書の用紙の設定方法の記載をしっかりと読み、パソコンの印刷設定を間違いないように設定しましょう。 用紙の設定を間違えると、印刷途中に用紙が詰まったり、色ムラや汚れの原因となります。
⑤ゼッケンにアイロンで熱転写印刷する
いよいよ最終段階。熱転写シートから布地への印刷です。布地の上に熱転写シートを置いて、その上からアイロンをかけます。 ここでのポイントは、アイロン全体を使って、均一の圧力で熱を加えることです。そのため、アイロンは、底部分に穴の開いていないタイプを選びましょう。というのも、穴の開いているスチームタイプでは、穴部分の圧が弱いため、デザイン全体に均一に圧をかけることができないためです。
詳しくは↓こちらをご参照ください。

熱転写シートの取扱い説明書の「アイロンの温度」と「アイロンをかける時間」に注意しながら、丁寧にアイロンをかけていきます。 あとシートを剥がすだけですが、ここでも注意が必要です。熱転写シートには、「温かい状態ですぐ剥がした方が良いシート」と「しっかり温度を冷ましてから剥がした方が良いシート」の2種類あるため、取扱い説明書の該当箇所をしっかりチェックして作業してください。
剥がすときは一気に剥がさず、少しづつ様子を見ながら剥がしていきましょう。絵柄が細かいものなどは、熱転写シートに残ってしまう場合もあります。もし、熱転写シートに残ってしまったら、再度上からずれのないよう重ね、アイロンがけをしてみてください。
ゼッケンに印刷を自分でするメリット
ここまでの注意事項をしっかりとクリアできれば、ゼッケン印刷は問題なく自分で行えます。 メリットは何より、コストが安く、早くできることにあります。
逆にデメリットは、手間と時間がかかること、クオリティに問題がある場合があるということです。 文字のバランスや演出がイマイチだったり、最終工程の熱の掛け具合が甘く、使っている内に取れてしまったり。 そういった部分も、手作りの良さであったりしますので、直しながら使っていくくらいの感覚でいいかと思います。
失敗談と改善方法
実際の事例
色ムラが出てしまう
「アイロンが古かったからか、シートと生地の相性が悪かったからか、色の濃い薄いが出てしまった」
<改善方法>
色むらはインクジェットプリンターの問題とアイロン印刷時の問題の2パターン考えられます。
まず、前者は、インクのヘッドが詰まっていたか、インク残量が足りなかったかが原因のことが多いです。各工程を終えた毎に、チェックをしっかりとすることが大切です。
後者は、古いアイロンで熱の調整がうまくいかず、加熱をしすぎたことが考えられます。均一の圧力と時間で印刷エリアを全てアイロンで抑える必要があるのですが、これがうまくいかなかった可能性があります。
剥がれてきてしまう
「2回洗濯をしたら印刷がはがれてきてしまいました」
<改善方法>
熱転写シートの定着が十分でなかった可能性があります。しっかりと定着させるためには、均一にしっかりと圧をかけ高温でシートとゼッケンを圧着させる必要があります。
熱転写シートの取扱い説明書に記載のある温度を確認し、しっかりと均一に圧をかけて圧着させると改善されると思われます。
逆にコスト高に
「やり直したり、機器を揃えたり、最初だからということもあると思いますが、なんやかんや高くついてしまいました。」
<改善方法>
初期投資した分は次回に使えますし、慣れるにつれコストパフォーマンスが上がっていきます。もし続けることが難しければ、印刷業者へ依頼することも選択肢に入れ、無理のない計画を立てていきましょう。
印刷業者に依頼するという選択
印刷業者に注文する場合のメリットは、プロフェッショナルな仕上がりが期待できる点が挙げられます。高品質な機材と技術を持った業者に依頼することで、均一で美しい印刷結果を得ることができます。
また、デザインや印刷の手間を省けるため、時間を有効に使うことができるのも大きな利点です。特に大量のゼッケンを必要とする場合には、業者に依頼する方が効率的です。
デメリットとしては、コストがかかる点が挙げられます。少量の印刷を依頼する場合でも、初期費用や手数料が発生するため、自分で印刷するよりも割高になることが多いです。
また、納期が10日~2週間程度かかりますので、急ぎの対応が難しい場合があるため、事前にしっかりと打ち合わせを行うことが重要です。
まとめ
ゼッケンに自分でプリントする方法についての理解は深まりましたでしょうか。様々な注意点が出てきましたが、それほど難しいポイントではなさそうでした。ぜひ一度チャレンジしてみてください。
また、実際にやってみて、「自分では難しそう」と感じられるようでしたら、pecheにお問い合わせください。pecheでは、デザインが1色~2色で数量が多い場合は、耐久性の高いシルクスクリーンプリントで、フルカラーか数量が少ない場合は、製版代のかからないワンポイント転写印刷にて制作を行っています。数量やデザインなど、お客様のご依頼内容に応じて、一番お客様にとってもメリットになる方法をご提案させていただきます。
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