プリント方法の違いと納期

プリント方法の違い

オリジナルアイテムのプリント方法には、たくさん種類があり混乱しがちです。
ここでは、その方法と納期について書いていきます。
主なプリント方法は次の5種類です。

目次
1.シルクスクリーンプリント
2.カッティング転写プリント
3.インクジェットプリント
4.フルカラー転写プリント(デジタルマーク転写プリント)
5.昇華転写プリント

1.シルクスクリーンプリント

シルクスクリーンプリント

版を用いてアイテムにインクを刷り込みます。もっとも一般的なプリント方法です。
1色ごとに版が必要となり、BODYの素材によってはインクや版を変える必要があります。
同じデザインのものを大量にプリントするときには、コストと耐久性の部分からも、このプリント方法がおススメです。
詳しくは、「シルクスクリーンプリントと転写プリントの違い」を参照ください。

2.カッティング転写プリント

カッティング転写

pecheでお受けしている転写プリントには3つ方法があり、ここでご紹介するのは、一つ目のカッティング転写プリントと呼ばれるプリント技法です。
他2種類の転写プリントと比べ、カッティング転写プリントは、基本、単色でのプリントとなります。糊のついたシートをカットし、熱と圧力でシートとBODYを圧着させます。
初回に必ず版代が必要となるシルクスクリーンプリントに対し、カッティング転写プリントは版をつくらないため、版代が必要ありません。
そのため、背番号など、1枚1枚異なるデザインの場合に使われることが多いです。
デメリットとしては、カッティング転写プリントは、シートの色がプリント色になるため、プリントする色が限定されます。
また、細かい形状のデザインは剥がれの原因となります。

◆カッティング転写プリントについて動画にまとめてみました!こちらも見てね!

3.インクジェットプリント

プリンターから直接、生地にインクを吹き付けるプリント方法です。
直接吹き付ける点で、シートを介在する転写プリントとは異なり、初回に版代もかからないため、小ロットの場合はシルクスクリーンプリントよりもお得です。
デザインもキレイにプリントできますが、転写シートと比べ、少し淡くやわらかい、なめらかな印象を受けます。
そのため、写真をくっきりと表現したい場合はインクジェットプリントよりも転写プリントがオススメです。
ただ、耐久性は転写プリントよりもインクジェットプリントの方が優れているため、販売用Tシャツをつくるときには、耐久性重視かデザイン重視かを決めてプリント方法を選びましょう。
濃い色の生地にプリントする際には、白引きをすることでBODYの色の影響を抑えキレイに仕上げることができます。
インクの定着の関係から、素材は綿100%のものがオススメです。

<インクジェットプリントのメリット>
・発色がキレイ(くっきり再現したいときは転写シートがオススメ)
・シルクスクリーンプリントと比べ版代がいらなくて経済的
・pecheでは全面プリントも可能
・カラーが小ロットでも安くプリントできる
・耐久性が高い

<インクジェットプリントのデメリット>
・生地が綿100%素材に限定される
・転写プリントよりもやわらかいイメージになる

4.フルカラー転写プリント(デジタルマーク転写プリント)

「2、カッティング転写プリント」に続き2つ目の転写プリントは、フルカラー転写プリントです。
転写シートにプリントしシャツに熱圧着するプリント方式でこちらはカラーでプリントが可能です。
輪郭をカットするため、複雑なデザインには向いていません。
輪郭の複雑な絵柄は透明フチを付けたり、白フチを付けたりワッペン式のデザインとなります。
インクジェットプリントと異なり、デザインははっきりと再現され、昇華転写と異なり生地を選ばず転写が可能です。
ただ、生地に熱で圧着してあるため、インクジェットや昇華転写よりも耐久性は下がります。
高温高圧の業務用プレス機でしっかりと定着させますので、洗濯50回程度ならば、まず、はがれることがありませんが、
衣類を脱ぎ着する際に生地をひっぱったり、ネット等をせず洗濯を繰り返すとプリント面が刺激され、ひび割れ等の原因になります。
洗濯時には、衣類を裏返しにしネット等に入れて洗濯することで耐久性の低下を和らげることができます。 小ロットで綺麗にカラープリントをしたい場合はおススメです。

<フルカラー転写プリントのメリット>
・発色がキレイ
・ポリエステル素材以外の生地にもプリントが可能(生地を選ばない)で、生地の色も何色でもOK。昇華転写プリントと比べ汎用性が高い
・カラーが小ロットでも安くプリントできる

<フルカラー転写プリントのデメリット>
・生地がポリエステル素材に限定される
・ロットが増えてもあまり安くならない
・インクジェットプリント、昇華転写プリントと比べ耐久性が低い

5.昇華転写プリント

マネキン

「2、カッティング転写プリント」「4.フルカラー転写プリント」に続く3つ目の転写プリントは、昇華転写プリントです。
昇華プリンターで専用用紙にデザイン内容を印刷し、熱の力でデザインを生地に染め付けるプリント方法です。
生地に直接インクを染め付けるため、素材の風合いを損なわず、綺麗な発色でプリントできるのが特長で、フルカラー転写プリント(デジタルマーク転写プリント)と比べ、ひび割れの心配がなく耐久性に優れています。
デメリットは、プリントできる対象物が、白や淡色のポリエステル素材に限定されることです。
綿やナイロン素材にはインクが十分に定着しないため昇華転写は使用できず、ポリエステル系であっても濃色の生地の場合は、色が生地に吸収され殆ど見えない状態になってしまうため向いていません。 また、生成やアイボリー系でも、黒色のインクは余程大丈夫ですが、それ以外の色のインクの場合は違う色に変色してしまう危険性が高いです。
また、アイロンや乾燥機などの高温下では、インクが気化して色が落ちたり、他の服へ色移りする可能性があるのと、インクの特性として紫外線に強くないため、強い紫外線に長期間当たると色が薄れる可能性があります。

<昇華転写プリントのメリット>
・発色がキレイ
・フルカラー転写プリントと比べ耐久性に優れている
・カラーが小ロットでも安くプリントできる

<昇華転写プリントのデメリット>
・生地がポリエステル素材に限定される
・濃い色の生地には向いていない(薄い色の生地でも、生成、アイボリー系などは避けた方が無難)
・アイロンや乾燥機に入れない、長時間外干ししないなど、取り扱いに注意する必要がある

納期(注文いただいてからお届けまでの納期)

納期

ご注文いただいてから、2~3営業日以内にイメージ図を送らせていただきます。
イメージ図をご確認いただき、OKをいただければプリントに入らせていただきます。

シルクスクリーンプリントとカッティング転写プリントについては、通常、イメージ図のOKの翌日から5営業日後の出荷となります。
デジタルマーク転写プリント、昇華転写プリントについては、10営業日後の出荷となります。
ただし、数量、工場の混み具合に大きく前後しますので、詳しくはその都度お問い合わせください。

まとめ

オリジナルアイテムのプリント方法として5種類ご紹介しました。
目的と生地にあったプリント方法を選ぶことで、コストも抑え仕上がりもキレイなオリジナルアイテムがつくれます。
どのプリント方法を選んだらいいのか分からない場合は、お気軽にお問い合わせください。
プリント予定枚数や用途を教えて頂ければ、最適のBODYや最適のプリント方法をご紹介させて頂きます。